X（Twitter）キャンペーンのやり方を紹介｜メリットや成功事例も解説

【準備編】X（Twitter）キャンペーンのやり方 | 実施前に必要な6つのポイント

X（Twitter）キャンペーンの成功は、事前準備が肝心です。ここで解説する6つのポイントを押さえて確実な運用を行いましょう。

X（Twitter）キャンペーン6つのポイント

• キャンペーンの目的を明確にする
• ペルソナを決める
• キャンペーンの細かな設計を組む
• KPIを設定する
• 予算を設計する
• スケジュールを設計して出稿する

キャンペーンの目的を明確にする

X（Twitter）のキャンペーンを始める際は、まず目的を具体的に設定することが大切です。目的が曖昧なままキャンペーンを実施すると、施策の方向性がぶれてしまい、期待した成果を得られないため、以下のようにキャンペーンを打つ目的を明確にしましょう。

フォロワー数を増やしたい

新商品の認知度を高めたい

Webサイトへの集客を促進したい

詳しくは後述しますが、目的を明確にすることで、キャンペーン実施後の効果測定がしやすくなります。

ペルソナを決める

キャンペーンの効果を最大化するには、理想のユーザー像を具体的に想定するペルソナの設定が欠かせません。ペルソナとは、架空の顧客像を指しており、パーソナリティを細かく設定するところから始まります。明確にするべき項目を以下にまとめました。

具体的な年齢

性別

職業

居住地

趣味・関心

行動パターンなど

たとえば「27歳女性、中小企業のマーケティング担当。SNS運用を任されたが経験が浅く、失敗を恐れている。平日の通勤時間にXで情報収集し、実践的なノウハウを求めている」といった具体的な人物像を設定すると、訴求内容やデザイン、投稿時間帯の選定に一貫性が生まれます。

ペルソナを決めると、狙いたい人がどんな属性なのか、どうすればキャンペーンが刺さるのかが判断しやすくなるので必ず明確にしましょう。

ペルソナが曖昧なままでは、投稿のトーンや画像選定もぶれてしまい、ユーザーの心に届きにくくなります。具体的な人物像を描くことが、キャンペーン全体の方向性を定めることに繋がり、参加率の向上やエンゲージメント強化に役立ちます。

キャンペーンの方法を決める

目的とペルソナが決まったら、キャンペーンの方法を決定します。キャンペーンは以下の種類があります。

※UGC：ユーザーが日常で頻繁に触れている情報

X（Twitter）キャンペーンは、ここで紹介したように複数あり、目的に対して選ぶべき形式が異なります。

どの形式方法を選べばよいのか分からない方も多いと思うので、次の見出しでひとつずつ詳しく紹介していきます。

拡散力を重視するならフォロー&リポスト型キャンペーン

フォロー&リポスト型は、X（Twitter）キャンペーンの中で最も基本的な形式です。参加者は指定アカウントをフォローし、対象投稿をリポストするだけで応募が完了します。

リポストにより参加者のフォロワーにも情報が拡散されるため、短期間で多くのユーザーにリーチ可能です。

新商品の発表やブランド認知向上を目的とした拡散力を重視したい企業におすすめです。

ユーザーの参加率を上げるならハッシュタグ投稿型キャンペーン

ハッシュタグ投稿型は、指定のハッシュタグを付けてユーザーが投稿する形式です。参加者が日常で頻繁に触れている情報を収集できるため、UGC（ユーザー生成コンテンツ）の獲得に向いています。

ユーザーの自然な投稿に溶け込むため、ブランドへの共感や親近感を高める効果があります。写真や動画付きの投稿を促すことで、視覚的な訴求力も強化でき、商品やサービスの魅力を多角的に伝えることが可能です。

参加ハードルを下げるにはインスタントウィン型キャンペーン

インスタントウィン型は、その場で抽選結果がわかる形式です。参加者は応募後すぐに当落が判明するため、待ち時間によるストレスが少なく参加ハードルを下げられます。

ユーザーの参加率を高めやすく、短期間で多くの応募を集められる点がメリットです。毎日参加可能な設計にすることで、キャンペーン期間中の継続的なエンゲージメントを促進でき、フォロワーとの接点を増やせます。

ユーザーの考えを知りたいなら引用リポスト型キャンペーン

引用リポスト型は、参加者が引用リポストで意見や感想を添える形式です。単なる拡散だけでなく、ユーザーの生の声や考えを収集できるため、ブランドへの理解や共感を深めることができます。

商品やサービスに対する具体的なフィードバックも得られるので、今後のマーケティング戦略や商品改善にも活かせます。

参加者の意見が集まることで、キャンペーン自体の話題性も高まるので自然な形での拡散効果も期待できます。

KPIを設定する

キャンペーンの成果を正確に測るには、数値で評価できるKPI（主要成果指標）の設定が必要です。

KPIとは、目的に対してどれだけ達成できたかを定量的に測る指標を指します。目的別に設定すべきKPIを以下にまとめました。

KPIを設定するメリットは、キャンペーン終了後の効果測定がしやすくなり、改善点を明確に把握できる点です。数値目標がないと、成功と失敗の判断ができず、次回の施策に活かすことができません。

投稿数、応募数、エンゲージメント率など、目的に応じた複数の指標を設けることで効果を可視化できます。達成度合いを測ることで改善策が打ちやすくなり、次回のキャンペーン精度も向上します。

予算を設計する

キャンペーンを実施する際は、全体の予算を事前に見積もりましょう。

予算設計では、キャンペーンに関わる以下のコストを洗い出します。

ツール利用料

広告費

景品費用など

予算を設計するメリットは、無駄なコストを省きつつ、十分なリーチを狙う戦略が立てられる点です。予算が曖昧なまま進めると、途中で資金が不足したり、逆に過剰投資になったりするリスクがあります。

限られた予算内で最大限の成果を出すには、優先順位を明確にすることが重要です。必要最低限の費用を確保しながら、効果的な配分で運用しましょう。

スケジュールを設計して出稿する

企画内容が固まったら、キャンペーンのスケジュールを設計し投稿を配信します。

以下に決めるべきスケジュールをまとめました。

開始日

締切日

抽選日

当選通知日

賞品発送日

期間は少なくとも2週間〜1ヶ月設けるのがおすすめで、曜日や時間帯でユーザーの反応が変わるため、ターゲット層に合わせた配信タイミングを選びましょう。

出稿方法は、X（Twitter）の投稿画面から以下を記載した投稿を作成します。

キャンペーン内容

参加条件

応募規約など

参加条件に必ず「フォロー」を含めましょう。当選通知の際、非フォロワーへのDMが届かないといった事態を防ぐためです。

キャンペーン期間中は「現在のいいね数」「残り日数」などユーザーが参加しやすくなる情報を継続して発信し、参加を促進します。応募が集まったら公平性を保てるツールで抽選を実施し、当選者にはDMで連絡しましょう。

【企画編】X（Twitter）キャンペーンで成功するために必要な5つのポイント

X（Twitter）キャンペーンの成功率を高めるためには、企画段階での戦略設計が不可欠です。ここで解説する5つのポイントを押さえましょう。

X（Twitter）キャンペーン5つのポイント

• キャンペーンコンセプトを作る
• 参加ハードルを下げる工夫をする
• 効果的な景品の選定と予算配分をする
• 拡散されやすい投稿設計をする
• 炎上・トラブル防止策をする

ポイント1：キャンペーンコンセプトを作る

キャンペーンを成功させるには、自社のブランドやサービスメッセージに沿った一貫性のあるコンセプトを設定する必要があります。

コンセプトとは、キャンペーン全体の核となるメッセージやテーマです。たとえば、新商品の発売に合わせたキャンペーンなら「新しい体験を届ける」、季節イベントと連動させるなら「春の新生活応援」といった明確なテーマを設けることで、ユーザーに伝わりやすくなります。

コンセプトを作るメリットは、ユーザーに信頼感を与え、ブランド価値向上につながる点です。一貫性のないメッセージを発信すると、ユーザーが混乱してしまうため、キャンペーンの意図が伝わりません。

コンセプト設定の際は、自社が普段発信している内容やブランドイメージと矛盾しないよう注意しましょう。ターゲット層が共感できるコンセプトを選ぶことで、参加意欲が高まり、キャンペーン全体の効果が向上します。

ポイント2：参加ハードルを下げる工夫をする

キャンペーンの参加率を高めるには、参加条件をできるだけシンプルにする必要があります。

参加ハードルが高いと、ユーザーは途中で離脱してしまい、期待した応募数を獲得できません。たとえば、複数のアクションを求めると面倒に感じられるため、「フォロー&リポスト」や「いいね」などの簡単なアクションを中心にすることで参加率が上がります。

参加ハードルを下げるメリットは、より多くのユーザーにリーチでき、キャンペーンの拡散力が高まる点です。

目的に応じて、フォローとリポストのバランスを調整し、ユーザーが気軽に参加できる設計を心がけましょう。

ポイント3：効果的な景品の選定と予算配分をする

景品の選定と予算配分は、キャンペーンの成果を左右します。

景品の選定は、キャンペーンの目的に応じて内容を変える必要があります。以下に目的別の景品の選定方法と期待できる効果をまとめました。

効果的な景品を選定することで、ターゲット層の参加意欲を高め、キャンペーン後のエンゲージメント維持にもつながります。

予算配分をする際は、景品費用だけでなく、ツール利用料や広告費も考慮しましょう。限られた予算内で最大限の効果を出すには、目的に合った景品を選び、適切な配分を行うことが重要です。

ポイント4：拡散されやすい投稿設計をする

キャンペーンの拡散力を高めるには、ユーザーの視覚に訴求する投稿設計が欠かせません。

投稿設計では、以下を活用してユーザーの目を引く工夫が必要です。

画像

動画

キャッチコピー

たとえば、鮮やかな色使いやインパクトのあるデザインを用いることで、タイムライン上でも埋もれずに反応率を高められます。キャッチコピーは簡潔で分かりやすく、参加メリットを明確に伝える工夫をしましょう。

コンテンツ部分だけでなく、投稿のタイミングにも留意してください。平日昼や通勤時間帯、夜のスマホを弄る時間など、ユーザーの反応が多い時間帯を狙うことで、インプレッション数が増加することがあるからです。

ポイント5：炎上・トラブル防止策をする

キャンペーンを安全に運用するには、炎上やトラブルを未然に防ぐ対策が必要です。

トラブル防止の基本は、抽選の公平性を確保し、個人情報保護に配慮することです。抽選方法が不透明であるとユーザーから不信感を持たれます。公平性を保てる抽選ツールを使用し、当選連絡用のDMやフォームは公式ルールに準拠して透明性を持たせることが重要です。

一度炎上すると、企業イメージの回復には時間や費用などの様々なコストがかかります。

事前対策として、以下を確認し応募規約に必要事項を明記しましょう。

• 景品表示法
• X利用規約
• 個人情報保護法など

キャンペーン期間中も問い合わせには迅速に対応し、誠実なコミュニケーションを心がけることでトラブルを最小限に抑えられます。

X（Twitter）キャンペーンで得られるメリット

X（Twitter）キャンペーンで得られるメリットは多岐にわたり、運用者視点では数値的効果と心理的効果の両面から効果を感じられます。

ここでは、 X（Twitter）キャンペーンで得られるメリットを解説します。

X（Twitter）キャンペーンで得られるメリット

• フォロワー増加によるブランドの認知度向上
• エンゲージメント率の改善
• ブランドロイヤリティの強化

フォロワー増加によるブランドの認知度向上

「フォロー」を必須にしたキャンペーン参加条件にすることで、新規フォロワーが効率的に増加します。

フォロワー数の増加は、ブランドやサービスの露出機会を拡大し、新規顧客獲得の入り口になります。通常の投稿では限られたユーザーにしか情報が届きませんが、キャンペーンを通じてフォロワーが増えることで、日常的な投稿も多くのユーザーに届けることが期待できます。

定期的な情報発信を通じて関係性を深めることで、購買行動への転換も期待できます。

エンゲージメント率の改善

ユーザーが参加するために「リポスト」や「いいね」「コメント」などのアクションを起こすため、通常投稿と比較してエンゲージメント率が高まります。

エンゲージメント率とは、投稿に対するユーザーの反応度を示す指標で、以下を合計してインプレッション数で割った値です。

リポスト数

いいね数

コメント数など

キャンペーン投稿は参加条件としてこれらのアクションを求めるため、自然と高いエンゲージメント率を記録できます。

また、オーガニック投稿（広告費をかけない投稿）でキャンペーンを実施する場合は費用をかけずに多くのユーザーに情報を届けられるため、費用対効果の高い施策です。ただし、より広範囲にリーチを拡大したい場合は、X広告を併用するのもおすすめです。

ブランドロイヤリティの強化

継続的なキャンペーン実施はユーザーとの接点を増やし、ブランドに対する親近感や信頼感を育みます。

ブランドロイヤリティとは、特定のブランドに対する愛着や信頼度を指し、リピーターやファン化につながるため、長期的なブランド価値の向上に結びつきます。

キャンペーンを通じて定期的にユーザーとコミュニケーションを取ることで、単なる商品購入者ではなく、ブランドを応援してくれる熱心なファンを育成できます。

当選メッセージに添えた丁寧なコミュニケーションはユーザーの満足度や口コミ発信を促す効果も期待できます。たとえば、当選者に感謝のメッセージや特別感のある対応をすることで、ポジティブな口コミが広がることもあります。

ブランドロイヤリティが高まると、継続的な購買行動が生まれるのでマーケティングコストを抑えながら基盤を構築できます。

X（Twitter）キャンペーンを利用する際の注意点

X（Twitter）でキャンペーンを行う際は、法令とプラットフォーム規約の両方を遵守することが必須です。

キャンペーンを実施する前に、ここで解説する注意点を確認しておきましょう。

X（Twitter）キャンペーンを利用する際の注意点

• 景品表示法を遵守する
• 個人情報保護法を遵守する
• 著作権や肖像権を遵守する
• X（Twitter）利用規約を遵守する

景品表示法を遵守する

懸賞付きキャンペーンは景品表示法に基づいて運営する必要があります。

提供できる景品の上限金額を以下にまとめました。

※消費者庁

また、誤表示や抽選方式が不透明なキャンペーンは景品表示法違反となり、消費者庁から措置命令を受けるリスクがあります。キャンペーン概要欄に以下を明記し、法令遵守を徹底しましょう。

抽選方法

当選人数

実施期間

問い合わせ先など

事前に景品の上限額や応募条件を明示することがトラブル防止の鍵です。

個人情報保護法を遵守する

応募時に個人情報（氏名・住所・メールアドレスなど）を扱う場合は、利用目的の明示と必要最小限の収集が求められます。

個人情報保護法では、取得した情報をどのような目的で使用するのかを事前に明確に示す義務があります。当選者情報を入力させるフォームを用意する場合は、利用目的を明確に示し、入力フォーム内にプライバシーポリシーへのリンクを添付しておきましょう。

個人情報の取り扱いが不適切だと、ユーザーからの信頼を失うだけでなく、法的な責任を問われる可能性もあります。

情報の管理体制を整備し、第三者への提供を行わないことや、キャンペーン終了後の情報削除方法についても事前に明記することで、ユーザーとの信頼関係構築にもつながります。

著作権や肖像権を遵守する

ハッシュタグ投稿型キャンペーンでは、ユーザー投稿が第三者の著作物（音楽・画像・人物写真など）を含んでいないか注意が必要です。

主催者は応募作品の権利関係を確認し、応募者にも「他人の権利を侵害しない素材を使用してください」と明示する注意書きを設けることでトラブルを防げます。特に、投稿された写真に写り込んだ人物の肖像権や、BGMとして使用された音楽の著作権には十分に配慮しなくてはなりません。

権利侵害が発覚すると、キャンペーン自体の中止や損害賠償請求につながる可能性もあります。

応募規約に権利処理に関する条項を明記し、投稿内容の二次利用についても事前に許諾を得る旨を記載しておくことで、法的リスクを最小限に抑えられます。

X（Twitter）利用規約を遵守する

X（Twitter）では、広告機能付き投稿において新ルールが導入されています。

広告投稿では本文内のハッシュタグ使用が禁止されており、同内容を繰り返し投稿する行為はスパム扱いとなり、アカウント凍結の可能性があります。複数アカウントによる応募は禁止事項で、応募無効または凍結対象です。

事前にXルールとキャンペーンガイドラインを必ず確認しておきましょう。規約は定期的に更新されるため、キャンペーン実施前に最新情報をチェックし、安全な運用を心がけることが大切です。

X（Twitter）のキャンペーンは、正しい準備と設計を行えば、初めての方でもすぐに運用を開始できるマーケティング手法です。

準備段階では、目的とKPI、ペルソナを明確にし、予算とスケジュールを組みましょう。

企画段階では、魅力的なコンセプトを作り、参加ハードルを下げ、目的に合った景品を選定します。実施時は景品表示法やX利用規約を遵守し、トラブルを未然に防ぐことが重要です。

キャンペーン終了後は、フォロワー増加数やエンゲージメント率など、独自に設定したKPIを分析し、次回の改善に活かしましょう。

本記事で紹介した手順を参考に、今日からキャンペーン企画をスタートし、ブランド認知向上とフォロワー獲得を実現してください。